野菜に肥料は必要なのか?

色んな野菜の育て方

 野菜作りにはいろんな方法があります。代表的なものとして

  • 慣行農法:化学肥料や農薬を使って育てる。今もっとも主流の方法
  • 有機農法:有機肥料だけで育て、農薬は使わずに育てる
  • 自然農法:肥料も農薬も使わず、育てる方法

 細かく分けていけば、いくらでも農法があるかと思いますが、大きくはこの3つに分けられるかと思います。

 現在最も主流なのは慣行農法。日本の野菜の99%以上は慣行農法です。私の勝手なイメージでいえば、、、肥料もたくさんあげて、病気や虫に負けそうなら農薬で助けてあげて、至れりつくせりの農法かと思います。

 それに対して、有機農法。今注目されていますが、なかなか作るのが難しくほとんど広がっていません。農薬は使わず、肥料も有機肥料のみ。農薬が使えないため、虫や病気が出たら育ちません。そのため、植物自身が元気で丈夫になるように、色々気を使わなくてなりません。

 さらに条件の厳しい自然農法。肥料すら使いません。人によっては、耕したりもしません。雑草が生えてきても手でかって、畝の上にひく。ある意味最も自然に近い、究極の方法だと思います。ただ、、この農法は私もやったことあり、勉強もしましたが、本によっては、成長が遅いときは油粕(有機肥料)を使えと書いてあったり、人によってはマルチ(雑草を抑えるために畝の上ひくビニール)を使ったり。イマイチ定義がはっきりしないので、私はあまり好きになれません。

 

野菜を育てるのに肥料は必要なのか?

 ここで不思議なのが肥料が必ず必要という慣行農法と肥料はいらないという自然農法が両立していることです。肥料は必要か必要ないか。。全く矛盾する2つの方法どちらでも野菜が育つのはなぜでしょうか?色んな野菜の育て方があっても、自然科学の法則は一つしかないので、何か考え方が間違っているはずです。

自然農法は無肥料なのか?

 自然農法は無肥料というイメージですが、けして肥料がいらないといっているわけではなく、人間が肥料をということ外から追加することはしないということなんですよね。自然に供給される肥料分や元から畑にある肥料が野菜に供給されて育っているんですね。

 でも、その量はごくわずかです。化学肥料を使える慣行農法に比べたら、本当に少ないと思います。慣行農法の方が収量が格段に多いという話もありますが、それにしても少ない肥料で育っていると思います。

根っこが大事という考え方

 では肥料の量が少ないのに育つのはなぜでしょうか?そもそも、野菜は、植物は土の中にある肥料を根っこから吸収します。その根っこがどうなっているかみんなあまり気にしていません。葉が大きい小さいは目で見えますが、根っこは土の中で見えないですからね。

 根っこから肥料を吸収するので、根の量が倍になれば単純に倍の量の肥料が吸収できることになります。ここで、重要になってくるのが土。土がカチカチで根が延びることができなかったら、根っこは少ししか張ることができず、肥料も沢山必要になります。また、まだ小さい時期から土の中に肥料が沢山あったら、根っこを伸ばさずとも十分に栄養を吸収できるので、根っこも頑張って延びようとせず、根っこが大きくなることはありません。少ない根っこしかないので、大きく育った時にはたくさんの肥料が必要になります。

 そう考えると、

肥料の量 ⇒ 野菜の成長

ではなく、

肥料の量 × 根っこの量 ⇒ 野菜の成長

となるのではないでしょうか?

 そう考えると自然農法でも慣行農法でも野菜が育つことに納得がいくように思います。では、土が柔らかく、根が張りやすい土にするには?肥料を上げなくても、肥料分の豊富な土にするには?については別の記事で書こうと思います。

⇒野菜が育つために欠かせない微生物の存在(作成中)

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