人が好きな無農薬野菜と虫が好きな無農薬野菜
人が好きな野菜との違い
畑で野菜を育てながら、感じるのは人間は健康で元気な栄養満点野菜を美味しいと感じ、虫は栄養過多や栄養不足になった少し弱った野菜に好んでやってくるということです
虫が好きな野菜とは?
野菜を作っていると同じ時期の同じ野菜なのに、虫が沢山寄ってくる野菜と虫がつかない野菜があることに気づきます。また、去年は虫食いだらけになったのに、今年は虫がほとんどいないことがあります。その様子を見ていると虫は野菜なら何でも構わず食べているわけではないことに気づきます。
昔、農業を始めるときに役所の人に「虫だって生きていかなくてはならないのだから、野菜があれば必ず食べられる。無農薬で野菜をつくるのは無理です。」と言われたことがありますが、畑にいると「本当にそうなの⁇」と思わざる負えません。
では、虫はどのような野菜を食べているのでしょうか?大きくは次のような時に発生しやすいと感じます。
- 肥料が多すぎる
- 肥料が土の中で腐る
- 野菜が弱っている
肥料が多すぎると…
野菜は主に「窒素」を吸収して育ちます。また、窒素をそのままでは吸収できないので、「硝酸態窒素」という形で窒素を吸収します。野菜の主な肥料分のひとつはこの窒素です。そして窒素を多量に与えていることが非常に多いです。
人間ならお腹一杯だから食べるのをやめようという感覚がありますが、野菜にはないそうです。そのため、目の前ならぬ、「根の前」に「硝酸態窒素」があったらあるだけ吸収してしまいます。もちろん、野菜の体で使える量には限りがあるので、余った分は植物の体の中に蓄えられます。
そして、この硝酸態窒素が虫が好きなのです。そのため、虫は硝酸態窒素の豊富な野菜によってきます。
野菜が弱っていると…
では、肥料を少なくすれば虫はよってこないかというとそう簡単でもなさそうです。人間もそうだと思いますが、腹ペコで元気がなかったら病気にかかりやすいように、野菜も栄養が足りてなかったら虫にやられやすくなります。また、住んでる家が不衛生でも病気にかかりやすいように、野菜も土の中で肥料が腐っていたら、虫や病気にかかりやすくなります。
人が好きな野菜
人も野菜も健康的な生活をしていたら、病気にかかりにくい、虫に食べられにくいのです。虫が好む野菜は弱っている野菜であるといえます。
➡虫はなぜ弱った野菜を好むのか(作成中)
さらに、窒素過多で野菜の中に蓄えられる「硝酸態窒素」は多すぎると、人が食べたときに苦みとして感じます。また、栄養不足になって育った野菜もあまりおいしく感じられません。健康的に育った野菜は栄養満点で甘くおいしく感じます。
つまり、人間の好きな野菜と虫が好きな野菜は違う!ということになります。そして、人間が好きな野菜は、元気で健康的で無農薬でも虫が来ない、栄養満点野菜になります。だから、私は無農薬で作ることにこだわっていきたいと思います。
※農薬を使っていても肥料に頼りすぎず、健康的な野菜を作っている方の野菜はおいしいです。けして無農薬でないといけないというわけではないと思います。しかし、農薬に頼りすぎると、野菜の健康に対する感覚が鈍ってしまう可能性が高いので、私は頼っておりません。
大地のいぶき農園のお野菜購入
普段野菜がきらいで食べないお子さんなどにも「おいしい!」と好評で、「今まで人参が嫌いでほとんど食べなかったけど、この人参を出したらお替りしてくれました!」などの嬉しいお声も
いただいております。
肥料やぼかしも手作りし、土づくりを中心とした栽培を行うことで、野菜本来のおいしさが味わえる野菜です。知識より本能で動く子ども達が美味しく食べてくれることが何よりの証拠であると思います。ぜひ一度ご賞味下さい。